普段はアクリラガッシュ(不透明水彩)で絵を描いているのですが、以前、水彩画(透明水彩)を習っていたことがありました。
こんにちは。
イラストレーターの南之園ゆりこです。
透明水彩の色ってとてもキレイですよね。友人のイラストレーターも多く使っています。
雑貨屋さんに置いてある小物や、文房具にかわいい水彩イラストが添えられているのを見るとこういうの描いてみたいなあと思ってしまいます。
いつもは不透明水彩のアクリラガッシュを使っているので、私にとって透明水彩絵の具とはとても遠い世界の画材でした。
ふとしたご縁で水彩レッスンを受けたことがあり、そのときに得た知識を生かして、これから水彩画を描いてみたいと思っている方に、オススメの道具をご紹介します。
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contents(目次)
水彩画の基本の道具
「水彩画の基本の道具」といえば、
- 透明水彩絵の具
- 筆
- 水彩紙
の最低3つがあれば描けます。
ちょっとやってみたいだけなら、100均に行ってもひと通り揃います。
でも、水彩画に関していえば、
- ちょっといい絵の具と筆、紙を揃えた方が上達します。
- そして描いていて楽しいです。
その理由の一つに水彩画特有の持ち味といえば、
なんといってもにじみやぼかしなどの技法です。
初心者にとってとても難しい技です。
いい筆にたっぷり絵の具を含ませて、上質の紙に絵の具を乗せると初めてでも成功する確率があがります!
紙の上に美しい色がふわあっと広がったときは嬉しいですよね。
本を参考にしたり、動画を見て実際にやってみてもぜんぜん出来ないとつまらないし、続きません。
それにぜんぜん楽しくありません。
なので最初の道具選びが重要なのです。
おすすめの水彩画の道具
はじめから一度に揃えることはありません。家にあるもので代用しながら、必要なものを少しづつ買い足して行けばいいです。
最初は、どれを選んだらいいのかわからないので、水彩画の先生に聞いたり、私自身が使っているもの、試したことのあるもの、評判の良い道具をご紹介します。
赤マークは必須、グレーマークは家にあるもので代用したり、すぐに揃えなくてもよいものです。
えんぴつ、ペンなど
まずは下書きです。水彩絵の具に馴染むのはやっぱり鉛筆のやわらかな線かなと思います。
使用するえんぴつやシャープペンシルは、最初は家にあるものや子どもの使っていたものなどで充分です。
国産の三菱鉛筆。値段も手ごろで使いやすいです。
鮮やかなブルーでお洒落なデザインがカッコいい。ステッドラーはデザイン学生時代に、友人が持っていて憧れました。
下書きの線を塗りの色と合わせたい、目立たせないように描きたい、絵の具と混ぜて消したいなどに便利です。
ペンの下書きに色を付けるときに使います。マンガやよりイラストっぽい仕上がりになります。
消しゴム
ねりゴムは、カスの出ない消しゴムです。
紙にポンポン押しつけて、下書きの線を薄くします。
こすらないので紙も傷みにくいです。使ったあとは乾燥防止のために、買ったときについているジップロックのような袋に入れて保管します。
水入れ
100均のものや、使っていないマグカップなどで代用してもOKです。
ぞうきん
ぞうきんまたは、ティッシュペーパー。古くなったタオルでOK!筆についた水分や絵の具を拭きとって色の出具合いを調節します。
紙&スケッチブック
ブロックタイプの水彩紙です。
大きな画材屋さんに行くと水彩紙は1枚からでも購入できます。
絵の具
「ウインザー&ニュートン」の水彩絵の具は高価ですが、プロからアマまで多くの方が使っています。
それにこんなに小さいのにとても長く使えます。ぜんぜん減りません。
16色くらいあれば自分で色を作ることも出来るので初心者でも充分楽しめます。
使っていくうちに足りない色や出せない色が出てくるので、ひとつづつ買い足していきます。
私が個人的に買い足した色は濃いめのピンク。
固形の絵の具をパレットに溶いで、パレットを洗わずに乾燥させればまた翌日、筆に水をつけて溶けば塗ることができます。アクリルガッシュではこうはいきません。
パレット
上でご紹介した「ウインザー&ニュートン」の水彩絵の具はパレットの機能も果たしているので初心者から中級者の場合は、無くても大丈夫です。
使用する絵の具が増えてきて、本格的に大きな絵を描くようになるとパレットが必要になってきます。お気に入りのチューブの水彩絵の具をハーフパンのように使用するため、自分専用パレットを作ります。
チューブの水彩絵の具も固まるとハーフパンのようにくり返し使用できます。パレットの小さな仕切りが絵の具置き場になります。
筆
形状記憶でとても使いやすい筆です。
筆先が割れずに細かいところを塗れるので重宝しています。
いろいろ使ってみましたが今はこれがいちばんのお気に入りです。この筆はアクリルガッシュでもOKです。
水筆は、旅先や外出中のスケッチに。筆の絵の部分に水を入れて使います。
あるとかなり便利な道具
紙にじかに描いて消しゴムで消していると、紙が毛羽立ったり鉛筆の跡が残ったりして、水彩絵の具がキレイに発色しません。
下書きを何度か練習したり写したりして、納得のいく下書きが描けたら本番用の紙に写します。
ライトテーブルやトレぺ、カーボン紙などがあると便利です。
色は黒、青、赤があります。私は赤を使っています。色が付きすぎた場合は練ゴムや消しゴムで消せます。
紙にマスキングを塗って絵の具を弾いて模様を描くことができます。塗った色が乾いたら、マスキングは消しゴムで落とせます。
このライトテーブル、使いやすいです。薄いので収納にも困りません。
やる気が出るおすすめ本
スケッチでササっと描ける人も羨ましい。イラストレーターの友人田口さんなんかまさにそうで、素敵な絵をいつでもどこでも描いています。
水彩でお花を描くのは王道でもあり、憧れです。花びらの儚い色のグラデーションとか筆でふわあっと描けたら嬉しいですよね。
画材を購入する前に
ネットで便利に購入できる時代ですが、できれば画材屋さんで一度実物を見て触って買って欲しいなと思います。大きなホームセンターにも画材コーナーがあります。
お店の方と仲良くなると意外ないい筆や紙の情報を教えてもらえるかもしれませんよ。
それに店舗によっては、紙やトレーシングペーパーを1枚から購入できるメリットもあります。
特に水彩紙は値段が高い上に筆との相性もありますし、1枚から試せると自分に合う紙が見つかるかもしれません。
私が絵を描き始めた10数年前、まだ紙も絵の具も、それ以前にどんな画材で描くかも決めていませんでした。ただ何か描きたくて、築地にあるパレットクラブスクールに通い始めたのです。
あれから、ずいぶん経っていつの間にか家にはいろいろな画材があります。使っていないものも多くあります。
これから描きたい誰かのお役に立つと嬉しいです。
オンラインショップ
老舗画材専門店
地域の素敵な画材屋さん
仙台の青葉画荘さんのオンラインショップ、画材販売.jpさんのサイトのカラーチャートが便利で見やすいです。どのサイトもいろいろな画材が豊富で見ていてとても楽しいのでした。
水彩画の魅力とメリット
初心者が始めやすい。
最初に揃える画材は少し値が張りますが、絵の具も筆も長持ちするのでコスパはいいです。
下書きを残してさえおけば、失敗したときに何度でも写して塗り直せます。
美しいぼかしやグラデーションが表現できると嬉しい。
旅先に小さなスケッチブックを持参してササっと描けるのも魅力です。
水彩画のデメリット
慣れるまで難しい。
塗り直しが効かない、手直しが難しい。
→高い紙を無駄にしてしまう。
→しっかりした下書きがあれば何度でも写して描きなおせます。
水彩画まとめ
水彩画といっても、絵画的なものから、風景画や花のように王道の絵。可愛いキャラクターやコミックの彩色までさまざまなジャンルがあります。
にじみやぼかしは王道の技法で、線画に色を塗るだけのぬりえのようなイラストを描く人もいます。
ほかの画材もそうですが、自分の好きなように描いて楽しければいいのです。
※こちらでご紹介した画材は一例です。ご参考になれば幸いです。
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